筋膜性腰痛は、腰部周囲の筋肉や筋肉を包んでいる筋膜という組織が損傷して起こる腰痛症です。

筋膜性腰痛は患者さん自身がピキッときましたという感覚と同時に受傷していることが多く、痛い場所も明確に分かる事が特徴です。筋膜性腰痛は大きな負荷のかかる動きで起こることもありますが、些細な動きでも受傷します。

椎間板性の腰痛症は、腰の骨といわれる椎骨の間に存在する椎間板と言われるクッションの役割をする組織が原因で起こる腰痛症です。

皆さんもよく耳にする腰椎椎間板ヘルニアなどはこの椎間板性の腰痛に分類されます。椎間板性の腰痛症はピキッと感じて受傷する事も多いですが、いつの間にか徐々に痛みが増してくるパターンもあります。もう一つの特徴としては痛みの場所が明確でない事が多く見受けられます。これは椎間板自体が痛みの原因ではなく、椎間板が神経に接触して神経性の痛みとして表れているためで、この場合痛みの場所は広い範囲で重だるさやしびれとして表れます。

椎間関節性の腰痛症は、腰椎と言われる５つの椎骨の間が狭くなり椎間関節と言われる関節部分が圧迫されて損傷することにより起こります。

多くの場合腰を捻ったときに起こることが特徴で、左右どちらかの片方が損傷する事が多く、痛みの場所も比較的明確で奥の方にピンポイントで痛むことが特徴です。

圧迫骨折は、腰椎と言われる腰の骨の椎体部分が長軸方向の圧力や、急に背骨が伸ばされる場合に起こる骨折です。

受傷される方の多くは高齢者で、しりもちをついたなど原因がはっきりしたケースが多いですが、これといった原因が無くてもいつの間にか圧迫骨折してしまう事もあります。骨密度などとの関連があり骨粗鬆症などの既往がある方はそのリスクは高まります。痛む場所は中央部で荷重がかかると痛みが増すことが特徴です。